
本記事のポイント
- 1HCLTechの純利益は前年同期比21.2%増の513億2,000万ルピーとなり、収益拡大と新規受注増が利益を押し上げた。
- 22026/27年度の収益成長見通しの下限が1.0%から2.5%へ引き上げられ、通期の業績改善期待が強まったことを示す。
- 3四半期の新規契約獲得額は32億ドルと前四半期比35.4%増え、インドIT大手の受注環境が改善している可能性を示唆する。
ニュースの背景
HCLTechはインドを代表するIT大手で、海外顧客向けのITサービス・デジタル事業を展開している。同社は2025年4月から2026年3月までの前会計年度を経て、2026/27年度(FY27)の通期業績見通しを四半期ごとに更新しており、今回は第2四半期決算の発表にあわせて収益成長率見通しを見直した。
日本企業への影響
HCLTechはIT受託開発やデジタル変革支援で日本企業とも取引があるインドIT大手であり、同社の受注環境の改善はインド拠点を活用する日本企業にとってIT人材や委託先の競争環境を見る上での参考材料となり得る。ただし、現時点で公表されている情報からは、日本企業への直接的な影響は確認できない。
この記事の概要
インドのIT大手HCLTechは2026年9月期第2四半期決算で、連結純利益が前年同期比21.2%増の513億2,000万ルピーに達したと発表した。前年同期は423億5,000万ルピーだった。営業収益は前年同期比11.5%増の3,562億ルピーで、前四半期比では3.0%増加した。
定額通貨ベースでは全体収益が前年同期比2.6%増、サービス収益は4.0%増となった。業績を支えたのは新規受注の拡大で、四半期の新規契約獲得額は32億ドルに達し、前四半期から35.4%増加した。年間ベースの受注額は33億ドルで前年同期比27%増となり、上半期累計で過去最高を更新した。
これを受けHCLTechは2026/27年度(FY27)の通期収益成長率見通しを、従来の定額通貨ベース前年比1.0〜4.0%増から2.5〜4.0%増へ下限を引き上げた。サービス収益成長率は3.0〜4.0%増と見込む。一方、営業利益率(EBIT)見通しは17.5〜18.5%で据え置いた。
最高経営責任者(CEO)兼マネジングディレクターのC・ビジャヤクマール氏は、新規受注の伸びを強調し、上半期の受注実績が記録的な水準に達したとコメントした。
詳しくは参考記事をご確認ください。
キーワード解説
EBITマージン(Earnings Before Interest and Taxes margin)
利払い・税引き前利益を売上高で割った営業利益率の指標で、HCLTechが通期見通しとして示す収益性の目安として用いられる。
定額通貨ベース(Constant Currency (CC) basis)
為替変動の影響を除外して算出した収益成長率で、企業の実質的な事業成長を比較するためにIT企業の決算で用いられる指標。
※用語解説は記事の理解を補助するための一般的な説明であり、法務・税務・投資その他の専門的助言を目的とするものではありません。


