
本記事のポイント
- 1NSEのIPOは9月18日に申請開始、25日上場という日程観測が示され、規模は約3000億ルピーに達する可能性がある。
- 2実現すればヒュンダイ・モーター・インディアの2787億ルピーを上回り、インド史上最大のIPO記録を更新する見通しだ。
- 3SBIグループなど既存株主が保有株を売却する形式で、NSE自身には新株発行による資金は入らない。
ニュースの背景
NSEは10年以上前から株式上場を計画してきたが、2014〜2015年に一部証券会社へ取引データへの優先アクセスを与えていたとされるコロケーション・ダークファイバー問題を巡る訴訟が障害となっていた。今年7月にSEBIが約149億ルピーの支払いで和解に合意し、規制上の懸案が解消されたことで、上場計画が具体的に動き出した。
日本企業への影響
NSEは日本企業を含む海外投資家がインド株式市場にアクセスする際の中核的な取引インフラであり、今回のIPOによる株主構成やガバナンスの変化は、インド市場に投資・上場する日本企業や金融機関にとって間接的に関心の高い動きとなる。現時点で日本企業への直接的な事業影響は確認できないが、資本市場動向として注視に値する。
この記事の概要
インド証券取引所(NSE)の新規株式公開(IPO)が、9月18日に申請受付を開始し、9月25日に上場する見通しとなった。関係者によると、価格帯は9月15日に発表され、機関投資家向けの先行配分にあたるアンカーブックは9月17日に設定される予定だ。申請期間は18日、21日、22日の3営業日となる見込みで、NSEからの正式発表はまだない。
今回のIPOは既存株主が保有株を売却する売出し(OFS)形式で、額面1ルピーの株式最大1億4890万株、NSEの発行済み株式の約6%が対象となる。新株発行は伴わず、NSE自身への資金流入はない。売出し株主にはインド国営銀行(SBI)グループが最大で、SBIが約1600万株、SBIキャピタル・マーケッツが878万株を売却する。
ほかにMSストラテジック(モーリシャス)が約1600万株、カナダ年金制度投資委員会が約1200万株、アランダ・インベストメンツ(モーリシャス)が1100万株強、バンク・オブ・バローダが約1100万株を売却する。規模が3000億ルピー前後となれば、2024年に上場したヒュンダイ・モーター・インディアの2787億ルピーを上回り、インド史上最大のIPOとなる。NSEは10年以上前から上場を目指してきたが、2014〜2015年の取引データ優遇アクセスを巡るコロケーション・ダークファイバー問題で規制上の壁に直面していた。
今年7月、インド証券取引委員会(SEBI)が約149億ルピーの支払いで和解に応じ、上場計画が前進した。
詳しくは参考記事をご確認ください。
キーワード解説
NSE(National Stock Exchange of India)
インドの主要証券取引所の一つで、株式・デリバティブなどの取引を扱う。今回自身が新規株式公開(IPO)を計画している。
SEBI(Securities and Exchange Board of India)
インドの証券市場を監督する規制当局で、NSEの上場申請書類の承認や過去の訴訟の和解を担当した。
OFS(Offer for Sale)
新株を発行せず、既存株主が保有株式を売却する形式の株式公開手法。今回のNSE IPOはこの形式で行われる。
アンカーブック(Anchor Book)
IPOの一般申請開始に先立ち、機関投資家に株式を先行配分する仕組みで、価格発見や需要の裏付けに用いられる。
※用語解説は記事の理解を補助するための一般的な説明であり、法務・税務・投資その他の専門的助言を目的とするものではありません。


