
本記事のポイント
- 1インドで大型インフラ・製造業投資を計画する日本企業は、SBIの融資余力拡大を踏まえ、プロジェクトファイナンスにおける同行との協調融資スキーム組成を優先的に検討する価値がある。
この記事の概要
インド・ステート銀行(SBI)のチャッラ・スリニバサル・セティ会長は、同行の現在のバリュエーションが実態を反映していないとして、投資家がその乖離をようやく認識し始めていると主張している。 SBIはインドの銀行セクターにおいて資産規模・預金残高・融資残高のいずれでも国内随一の地位を占める。長年にわたって国営銀行特有の課題——不良債権の累積、業務効率の低さ、民間銀行との収益性格差——を抱えてきたが、近年は経営改革の成果が財務指標に反映されつつあるとされる。
セティ会長が強調するのは、こうした変革プロセスが市場に正当に評価されていないという点だ。PBR(株価純資産倍率)などの指標で見ると、HDFCバンクやICICIバンクといった民間大手との間にはなお差があるとみられる。ただしソースに具体的な数値は示されておらず、格差の幅や改善幅を断定することは現時点では難しい。
足元では投資家のSBI株への見直し機運が高まりつつあるとセティ会長は述べているが、機関投資家の具体的な動向については独自の裏付けが取れていないため断定は避ける。 背景にあるのはインドの実体経済の拡大だ。インフラ投資や製造業回帰を促す政府方針のもと、大型プロジェクト融資の需要は高水準が続いており、SBIはそうした案件で主幹事行を務めることが多い。
不良債権比率についても改善傾向にあるとされるが、ピーク時からの具体的な改善幅はソースに明示されていない。 インドの経済成長が持続する場合、国内最大の融資基盤を持つSBIが有力な受益者の一つになり得るとの議論が市場で改めて浮上している。セティ会長の発言は、外部投資家に向けた変革継続のシグナルとして機能しているとみられる。
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