
本記事のポイント
- 1住友化学がタタ・エレクトロニクスと半導体材料供給での連携を検討し、インド市場参入の足掛かりとする方針を示した。
- 2洗浄薬品などの供給体制整備には現地製造拠点の設置も含まれ、実現すればインド国内生産体制が強化される。
- 3富士フイルムも80億ルピーを投じて半導体材料工場を建設予定で、日系化学メーカーのインド半導体産業参入が広がっている。
ニュースの背景
インド政府は経済安全保障の観点から、半導体の原材料を含めた供給網を国内で構築する方針を掲げている。タタ・エレクトロニクスは半導体の前工程工場の建設を進めており、そのサプライチェーン強化のため複数企業との提携を進めてきた。今回の住友化学との連携検討はその一環で、富士フイルムの工場建設発表に続く動きとなる。
日本企業への影響
住友化学と富士フイルムという日系化学大手が相次いでインドの半導体材料分野に参入を検討・決定しており、インドで半導体関連事業を計画する日本企業にとって現地サプライチェーンの選択肢が広がる可能性がある。特に洗浄薬品など前工程向け材料を扱う企業や、タタ・エレクトロニクスと取引関係を持つ企業は、現地調達体制の変化を注視する必要がある。
この記事の概要
住友化学は9月19日、タタ・グループ傘下のタタ・エレクトロニクスと半導体材料の供給に関して連携を検討すると発表した。タタ・エレクトロニクスが建設を進める半導体の前工程工場に向けて、供給網を強化する狙いがある。連携の柱となるのは半導体製造に使う洗浄薬品の供給体制整備で、インド国内での製造拠点設置も選択肢に含めて検討を進める。
住友化学は高純度硫酸や高純度アンモニア水といった半導体材料を手掛け、すでに日本、中国、台湾、韓国、米国に製造拠点を構えている。今回の連携をインド市場進出の足掛かりと位置づける狙いがうかがえる。 インド政府は経済安全保障の観点から、原材料を含む半導体供給網を国内で構築する方針を掲げており、タタ・エレクトロニクスはこれに沿う形で複数企業との提携を進めてきた。
すでに富士フイルムが80億ルピー(約130億円)を投じて半導体材料工場を建設すると発表しており、住友化学の今回の動きは、これに続く日系化学メーカーによるインド半導体産業参入の一例といえる。タタ・エレクトロニクス側にとっても、日系企業との連携拡大は供給網の厚みを増す材料となる。 背景として、政策運用や現地実務の差分が最終的な収益性に影響しやすいため、一次情報の確認だけでなく、現場ヒアリングを含めた検証が重要です。
詳しくは参考記事をご確認ください。
キーワード解説
前工程(半導体前工程(ウエハー加工工程))
半導体製造のうちシリコンウエハーに回路を形成する工程を指し、洗浄・成膜・露光などの薬品を用いる工程が含まれる。
※用語解説は記事の理解を補助するための一般的な説明であり、法務・税務・投資その他の専門的助言を目的とするものではありません。


