
本記事のポイント
- 1バラ氏、印米通商協定を最重要政策と位置づけ、遅延は中国に有利と指摘
- 2対米貿易黒字は日欧英合計の4倍に達すると指摘
- 3協定成立で国内大手企業も競争にさらされ、市場開放が進む可能性
この記事の概要
エコノミストで著述家のサージット・バラ氏は、インドと米国の包括的な通商協定こそがインド経済成長を加速させるための最重要の政策課題だと訴えている。バラ氏によれば、この協定はインド企業に競争を促し、技術や市場への機会を広げ、世界経済におけるインドの立場を強化する一方、締結が遅れれば漁夫の利を得るのは中国だと警告した。同氏は、インドの対米貿易黒字が日本・EU・英国を合わせた黒字の合計の4倍に達していると指摘し、この協定は単なる貿易収支の改善にとどまらず、市場や技術への波及効果を持つと強調した。
米国との通商交渉はこの30年間続いてきたが合意に至っておらず、その背景にはインド国内の既得権益層、いわゆる「ディープステート」による抵抗があるとバラ氏は分析する。協定が実現すれば、国内市場の保護に安住してきたインドの大手企業も競争にさらされ、慢心が是正されるという。政策決定の過程で誰が利益を得て誰が損失を被るかを開かれた形で議論すべきだとも訴え、モディ首相への助言を問われると「迷わず対米通商協定を進めるべきだ」と即答した。
英国やEU、日本との協定では同様の効果は得られないとも述べている。 背景として、政策運用や現地実務の差分が最終的な収益性に影響しやすいため、一次情報の確認だけでなく、現場ヒアリングを含めた検証が重要です。
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