
本記事のポイント
- 1輸入税収が前年比34.6%増 — 原材料調達コストの上昇が日系製造業の仕入れ費に直結
- 2還付が前年比29.1%増加し、インド事業の運転資金流動性の改善が進んでいる
- 3GST全国統一登録が実現すれば州をまたぐ日系企業の管理・法務負担が軽減される
この記事の概要
インド財務省が発表した2026年6月のGST(物品・サービス税)総収入は1.95ラク・クロール(約1.95兆ルピー)となり、前年同月比13.9%の増加を記録した。なかでも輸入に起因する税収の伸びが際立っており、前年比34.6%増と全体の30.8%を占めた。これは5月の輸入税収の伸び率19.1%に比べてほぼ倍増しており、対外貿易の拡大がGST収入の構造を変えつつある。
5月の段階では、政府関係者はメモリーチップ・銅・アルミスクラップなど産業用原材料の輸入増加を主因として説明していた。しかし、KPMGの間接税部門パートナー、アビシェク・ジェインは、輸入からのGST収入の「例外的な伸び」にはルピー安も一定程度寄与しているとの見方を示す。地政学的な不確実性が増す中でも「インド経済の強い回復力を明確に示している」と評価した。
一方、国内取引からの税収は前年比6.5%増にとどまり、輸入ほどの伸びは見せなかった。還付総額は前年比29.1%増加したが、差し引き後の純税収は前年比11.2%増を確保した。AKMグローバルの間接税リード、イケシュ・ナグパルは「強い収入成長がビジネスの流動性を損なわずに達成されている」と肯定的に評価する。
GSTは2017年7月1日の導入からちょうど10年目に入った節目でもあり、4月には2.43ラク・クロール・ルピーという過去最高を記録したのに対し、6月は5月の1.94ラク・クロール・ルピーをわずかに上回る水準となった。BDOインドのカルティク・マニは、州ごとの登録手続きの負担を解消する全国統一登録制度の導入など、制度面のさらなる改革を求める産業界の声が根強いと強調する。
詳しくは参考記事をご確認ください。


