
この記事の概要
「インドって、なんとなく大雑把なイメージがある」——そう思っていた私が、少し見方が変わった話があります。
ムンバイに「ダッバーワーラー」と呼ばれる人たちがいます。家庭で作ったお弁当を、毎日職場まで届けてくれる配達人のことです。約5,000人が、1日に約20万個の弁当を運んでいます。
仕組みがまた面白くて。弁当箱には色や数字、アルファベットを組み合わせた独自のコードが付けられていて、それだけを頼りに仕分けされます。自転車で駅へ運び、電車に乗せ、別のダッバーワーラーへ引き渡し、さらに職場へ届く。一つの弁当が、何人もの手を経て目的地に着く。
それなのに、誤配は600万件に1件以下。この精度は「シックスシグマ級」として、海外のビジネススクールでも研究対象になってきたそうです。
そして、この仕組みが始まったのは1890年。130年以上、ずっと続いています。
「インド時間」という言葉があるくらい、時間にはおおらかな国で、これだけ緻密なオペレーションが100年以上機能している。このギャップが、なんとも興味深い。
最新のITも複雑なシステムもない。あるのは、長年磨き上げられたルールと、現場の人たちの連携だけ。
「インドは大雑把」という一言では、とても語りきれない国だなと、ダッバーワーラーを知るたびに思います。
この記事の執筆者
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IndoBiz Japan編集部
ライター/Hiroko
海外在住。東南アジアへの旅好きが高じてアジアのビジネス動向を追うようになる。インドのビジネス情報や最新トレンドをわかりやすくお届けします。


