
本記事のポイント
- 1乳製品を原材料に使う日系食品・外食企業は、7〜8月の契約更新前にインド現地サプライヤーとの価格条項を見直し、値上げ幅を単価に転嫁できる契約条件を確保しておくことが重要だ。
- 2エルニーニョ監視指標(海面水温偏差や国内主要酪農州の降水量データ)を調達トリガーと連動させ、異常値検知時に代替調達先への切り替えを速やかに発動できる体制を整えることが有効だ。
- 3インド気象局(IMD)の季節予報APIを調達システムに組み込み、マハラシュトラ州の降水量が平年比20%を下回った時点でアンドラプラデシュ州・カルナータカ州の代替産地へ自動切り替えするロジックを設計すべきだ。
この記事の概要
インドの乳製品市場に再び値上げの波が押し寄せようとしている。業界関係者の間では、7月から8月にかけて牛乳価格が3〜4%程度上昇するという見方が広がっている。 直近でも5月にすでに2〜3%の値上げが実施されたばかりだ。
それにもかかわらず、わずか数カ月の間に再度の価格改定が現実味を帯びてきた背景には、エルニーニョ現象の影響がある。エルニーニョによる降水パターンの乱れが牧草の供給不足をさらに深刻化させ、乳牛の飼料確保が難しくなることで生乳の生産量が落ち込むリスクが高まっている。 こうした事態を受け、マハラシュトラ州政府は農家に対して牧草の栽培拡大を促す呼びかけを始めた。
同州はインド有数の酪農地帯であり、飼料不足が生産量に直結しやすい地域でもある。 主要な乳業メーカー各社も状況を注視しており、市況の変化に応じた対応を検討している段階だ。インドの乳製品価格は季節変動の影響を受けやすい構造にあるが、今回は気候変動リスクが加わることで例年以上の不確実性が生じている。
消費者の購買力に直結するだけに、インフレ動向を左右する要因として市場関係者の関心を集めている。 背景として、政策運用や現地実務の差分が最終的な収益性に影響しやすいため、一次情報の確認だけでなく、現場ヒアリングを含めた検証が重要です。
詳しくは参考記事をご確認ください。


