
本記事のポイント
- 1スカイルート・エアロスペースのロケットが軌道投入に成功し、インドは米国、中国に次ぐ民間企業による軌道投入国になったと報じられた。
- 2日本の新幹線方式を採用したアーメダバード・ムンバイ間の高速鉄道計画を巡り、牧原元法相の投稿にインド政府が反発した。
- 3同高速鉄道は2017年起工で約500キロメートルの区間だが、土地収用の難航により2023年予定の開業から大幅に遅延している。
日本企業への影響
現時点で公表されている情報からは、日本企業への直接的な影響は確認できない。ただし新幹線方式を採用する高速鉄道計画は日印協力の代表事業であり、進捗を巡る摩擦は日本の対印インフラ投資や関連企業の事業計画を検討する際の参考材料となり得る。
この記事の概要
インドで対照的な二つの出来事が同時期に浮かび上がった。一つは宇宙新興企業スカイルート・エアロスペースが開発したロケット「ビクラム1号」が7月18日に打ち上げと搭載物の軌道投入に成功したことだ。地元メディアによれば、これによりインドは米国、中国に次いで世界で3番目に民間企業による軌道投入に成功した国となった。
インド政府は2020年に民間企業の宇宙分野参入を認めており、宇宙関連の新興企業数は400社を超えるとされる。もう一つは、日本の新幹線方式を導入したアーメダバードとムンバイを結ぶ約500キロメートルの高速鉄道計画を巡る摩擦だ。牧原元法相が14日にXで「進まないのは100%インド側のせいだ」と投稿したのに対し、インド政府は「事実と大きくかけ離れている」と反発した。
同計画は2017年に起工したが、住民の反対による土地収用の難航などで、当初予定の2023年開業から大幅に遅れている。こうしたインドへの関心の高まりを背景に、高市首相は今月2日にインドを訪問し、2兆円規模の対印投資計画を打ち出した。宇宙分野での急速な前進と、日印協力の象徴である鉄道事業の停滞が同時に見えている。
インド政府は、日印間の協議は順調に進んでいるとも説明している。
詳しくは参考記事をご確認ください。
キーワード解説
土地収用
インフラ事業のために国や自治体が私有地を強制的に取得する手続き。住民の反対により長期化することがある。
※用語解説は記事の理解を補助するための一般的な説明であり、法務・税務・投資その他の専門的助言を目的とするものではありません。


