
本記事のポイント
- 1フリップカートと傘下のミントラの合算MAUシェアが35%に達し、アマゾンとの差が17ポイントへ拡大した。
- 2アマゾンの月間利用者数が前年比マイナスで推移する一方、フリップカートは15%増と急加速している。
- 3クイックコマース事業フリップカート・ミニッツが1日110万〜120万件規模に急拡大し、スウィギー・インスタマートに接近した。
ニュースの背景
インドのオンライン小売市場では近年、生鮮・日用品を短時間で届けるクイックコマースや地方都市向けのバリューコマースが新たな成長領域として台頭し、既存の総合ECプラットフォームとの競争が激化してきた。フリップカートはこうした流れに対応するため2024年8月にクイックコマース事業フリップカート・ミニッツを立ち上げ、既存の大手プレーヤーに急速に追いついている。
日本企業への影響
インドのEC市場の勢力図の変化は、同国で消費財・小売関連事業を展開または検討する日本企業にとって間接的な参考材料となる。クイックコマースの急拡大や利用者基盤の変化は、オンライン販売チャネルの選定や物流・配送体制の検討に影響し得るが、現時点で公表されている情報からは日本企業への直接的な影響は確認できない。
この記事の概要
インドのオンライン小売市場で、フリップカートがアマゾンとの利用者基盤の差を広げている。ゴールドマン・サックスがセンサータワーのデータを基にまとめた調査によると、フリップカートと傘下のミントラを合わせた月間アクティブユーザー(MAU)シェアは年初来で35%に達し、インド最大のECプラットフォーム群となった。アマゾンとの合算シェア差は2022年の約9ポイントから現在は17ポイントへとほぼ倍増した。
バーンスタインのデータでは、フリップカートのMAUは2026年7月に前年同月比15%増と、前会計年度第4四半期の3%増から急加速した一方、アマゾンは同期間を通じて前年比1〜6%減とマイナス圏にとどまった。取引額でもフリップカートは2019年以降、ゴールドマン・サックスがユーロモニターのデータを基に示した数値で毎年アマゾンに対し約10ポイントの流通取引総額(GMV)の優位を維持している。2024年8月に始めたクイックコマース事業「フリップカート・ミニッツ」は、1日あたりの注文件数が11月時点の約39万〜40万件から現在は110万〜120万件まで拡大し、スウィギー・インスタマートの約140万件に迫る規模となった。
ブリンキットとゼプトは注文件数で依然上位を占める。
詳しくは参考記事をご確認ください。
キーワード解説
MAU(Monthly Active Users(月間アクティブユーザー))
月に一度以上アプリやサービスを利用した利用者数を示す指標で、プラットフォームの利用規模を比較する際に用いられる。
GMV(Gross Merchandise Value(流通取引総額))
ECプラットフォーム上で取引された商品・サービスの総額を示す指標で、売上規模の比較に用いられる。
クイックコマース
生鮮食品や日用品などを数十分程度の短時間で配送する即時配達型のオンライン小売サービス形態。
※用語解説は記事の理解を補助するための一般的な説明であり、法務・税務・投資その他の専門的助言を目的とするものではありません。


