
ACMEとIHIの合弁事業、日本政府から30億ドルのCfD補助金認定——オリッサ州グリーンアンモニア輸出拠点が本格始動
本記事のポイント
- 1日本政府CfD補助金30億ドルで25年間の価格保証が確定し、事業採算性が大幅に向上した
- 2三菱ガス化学・住友化学など日系企業が長期供給契約の需要家として参画している
- 3オリッサ州がインド発グリーンアンモニア輸出の主要拠点として浮上しつつある
この記事の概要
インドのACMEグループと日本のIHIコーポレーションが進めるグリーンアンモニア合弁事業が、日本政府から30億ドル規模の価格差補填補助金(CfD補助金)の認定を受けた。対象はオリッサ州ゴーパールプルに建設中の年産405,000トン規模のプロジェクトだ。 CfD補助金は水素社会推進法に基づき経済産業省と国土交通省が認定したもので、グリーン水素とグレー水素のコスト差を日本政府が補填する仕組みである。
合弁会社が日本の需要家にグレー水素相当の価格でグリーンアンモニアを販売し、差額を日本政府が負担することで事業採算性を担保する。補助対象の供給量は年間228,000トンで、2030年9月から25年間にわたって支援が継続される。 日本側の需要家としては、IHIコーポレーションのほか、三菱ガス化学、北海道電力、日本甜菜製糖、コベルコパワー神戸、住友化学、UBEコーポレーションが名を連ねる。
残る年間177,000トン分は日本の長期脱炭素電源オークション(LTDA)にも組み込まれており、電力部門向け脱炭素燃料の長期供給も確保されている。 ゴーパールプルの拠点はタタ・スチール経済特区工業団地内に位置し、全量再生可能エネルギーで稼働するグリーンアンモニア輸出拠点として整備される。商業運転開始は2030年7月を目指す。
資金調達は日本の輸出信用機関や国際金融機関からの借入と合弁パートナーからの出資を組み合わせた構成だ。 ACMEグリーン・モレキュールズ・ビジネスCEOのアニル・タパリア氏は、今回の認定がインドの国家グリーン水素ミッションと日本の脱炭素化枠組み双方を支える重要なマイルストーンと位置づけ、プロジェクトの資金調達可能性が大幅に強化されたと述べた。 ACMEはオリッサ州パラディップでも年産800,000トン規模の別のグリーンアンモニアプロジェクトを展開中で、2029年の稼働を予定している。
同プロジェクトはインド・ソーラー・エネルギー公社(SECI)との年間370,000トンの購入契約を締結済みで、国内向け需要基盤も整備されつつある。
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